21世紀の丸田小学校、校歌を作詞する。
<お早う!>と挨拶できる子供を育てる為に。
詩人で有るならば、生涯に校歌を1つぐらい、作詞してみたいと考えても可笑しくは無いだろう。
私は考え、念じ続けていると、物事はいつしか実現する事を知っている。
私が知る術も無いが、2002年4月、愛知県春日井市に、21世紀の新しい小学校、市立丸田小学校が新設された。
その新しい小学校の校歌を、何故、東京在住の私が、作詞する事に為るのか、不思議な事だ。
或る日、 名古屋の友人のH・Y女史から、突然、電話が有り、先生!詩人なら校歌を作れますよね?
と突然のお話。正直な話、しどろもどろに、はい、書けますよ、作れますよと答えた。
この国では、詩人では<死人>で在って、全く役に立たない不用の人間と思われているらしい。
また現代の詩人は、ほとんどが”大学教授”の肩書きを付けていて、肩書きの無い”詩人”を捜すのはとても難しいと言っても間違いではない。(本来、詩人、は詩人だけで充分のの筈だが)。
まずこの国では、詩人は尊敬もされていなければ、認知されても居ないのではないかと思うふしが多々ある。
1997年、コロンビアの第7回メデジン国際詩祭に招待され、国際交流基金の助成を受けて、参加してみて、驚いた。手伝っている学生たちが、マエストロ!マエストロ!と私を呼ぶので、まず私が驚いた。
次に彼らが驚いたのは、詩人、がエコノミークラスで遣って来た事だ。
詩人、を尊敬しているコロンビアの若者たちは、金持ちだと標榜している日本の欺瞞性をこれだけで、鋭く見抜いたのだった。
日本は、かってノーベル文学賞を作家ではなく、詩人が、例えば、西脇順三郎氏が受賞していたら、詩人の地位の向上をも含め、日本文学界の景色も多少は変わった事に為っていただろうに、誠に惜しまれる事だ。
話が逸れてしまった。
丸田小学校の校長・木俣哲夫校長から、生徒たちが校歌の歌詞に是非入れて欲しい言葉を既に選んであるので、使って作詞する事が、唯一の条件だとの指示があった。
届いた資料から、21世紀に相応しい校歌、とは、何か、を熟考した。
今更、使い慣れた言葉を使いたくない。
挨拶もろくに出来ない、大人も居るこのご時世だ。だから子供が居るのは当然のことか。
朝起きて、お早う、さえ言えない子供たち。それが当たり前の世の中なのか。
子供の時から、大きな聲で”お早う”と言えるように、頭の中に刷り込んでおこう。そをすれば丸田小学校で学んだ子供たちは、瞬間的に、”お早う”と言える人に為っているだろう。今では、挨拶がキチンと出来る事も大切な事に為ったご時世だ。
では、下記に在るのが、私が作詞した市立丸田小学校 校歌です。
春日井市立丸田小学校 校歌
作詞 天童 大人
作曲 寺井 尚行
おはよう と 大きな声のひと言は
魂のふれ合う 心のエネルギー
友だち たくさん つくり
明るく 楽しく通う
みんなの
丸田小学校
光 いっぱいの輝く校舎から
未来への希望をもらい
元気で やさしく 思いやりある
2002年に生まれた
みんなの
丸田小学校
私たちの築く大きな夢
はげまし 助け合って学んだ
世界の人と人を結ぶネットワーク
決して忘れないんだ
みんなの
丸田小学校
丸田小学校のURLは下記の通りです。
http://www.kasugai.ed.jp/maruta-e/
トップページに校歌があり、クリックすると歌詞が出てきます。
作詞をする機会を与えてくださった関係者の皆さん、本当に有難う御座いました。
この校歌を歌って学んだ小学生たちが、大人に為って、”お早う!”と気軽に言える人に為っていてくれ、こんな嬉しい事は在りません。又何時か、何処かで、”お早う”を大きな声で言える丸田小学校の生徒さんたちに再会する日が来る事を、願っております。どうかお元気で、勉学に励んでください。
又機会が在りましたら、校歌を作詞してみたいものです。
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